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「ふふふ。やはり驚かせたみたいね。無理もないわ、知ってる人しか、知らないんですもの。説明するわ。
ここは、確かに『チョコ寮』という名前の"男子寮"です。ただし、ただの男子寮と言ってもね、向こうにある"普通の"男子寮とは全く違うの」
そう言って、彼女は、窓から見える建物を指差した。男子寮だ。
奈央子は、彼女をぽかんとした表情で見つめていた。
「ここは誰でも入寮できる訳では無いの。条件は二つ。一つ、男子生徒であること、そして、"問題児"であること」
ニコニコスマイルで、女性は話し続ける。
「それでね、本題に入るわね。この話をしなければ、貴女に来てもらった意味がないわ。
問題は、彼らをいかに"更正"させるか、という事。とはいえ、私たち教師では何を言っても聞く耳持たず。むしろ、反って反抗してくるのよね」
「は、はぁ…」
首をかしげながら、奈央子は、何とか話の内容を理解しようと、努力に慎んだ。
「そこで、我が苺学園の理事長が思い付いたのが
『それなりに可愛い女の子を"投入"して、狼をコアラにしちゃおう!作戦』よ!」
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