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「さぁ?とにかく行ってみないと分からないよ」
「その手紙、あんたにしか来てないのも不思議よね。他の子達は、何にも言ってないし。あたしも勿論、来てないけど」
「女子寮のポストに封筒が入ってたのも、昨日だったからね。急用なのかも。それじゃあ私、急ぐから!またね!」
校内で所々で行われている掃除を振り切って、奈央子は教室を出た。
* * *
奈央子に『その』封筒が届いたのは、昨日のことだった。
――――
選ばれし貴女に、極秘任務を遂行されたし。
明日の午後4時、別紙に書かれている部屋に、一人で来るように。
なお、この事は校内において、極秘であるから、他の生徒、親、我が苺学園に関わらない者であっても、一切秘密にするように。
以上
――――
女子寮のポストの奈央子宛の郵便物の中に交ざっていた、何の変鉄もない、普通の茶色い封筒。
放課後、校舎から帰寮した奈央子は、いつものように郵便物を部屋に持ち帰って、その茶色い封筒を開けてみた。
そこで出てきたのが、このように書かれた紙と、地図が書かれた紙だった。
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