第1章:はじまり

7/19
前へ
/20ページ
次へ
一人の若い女性が、大きな椅子に座って、山積みの書類の山から、顔を覗かせている。 部屋の中に入る寸前、ちらりと左右の廊下を見ると、同じような部屋のドアが、ズラリと並んでいた。 「なぜ私が太田だと すぐに分かったのですか?」 「貴女しか呼んでないからよ。極秘って書いてあったでしょ?」 「はぁ……」 そして、部屋を見渡そうとした時だった。 「チョコ寮へようこそ、太田さん。」 「はへ?」 一瞬、メルヘンの絵本の世界にいるのかと奈央子は思った。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

205人が本棚に入れています
本棚に追加