目覚め

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愛華:「えっ…、どう言うこと!?」 「この手錠とかなんなのっ はやく家に返してよっ!!」 そう言ってアイカは現状が理解出来ず騒ぎ出した。 学都:「あのね、さっき説明したでしょ!?」 「アイカちゃん、君はまだ研究途中の病気の患者なんだよ!? 手錠はね、言ったでしょ?君は夜な夜な暴れ出しているんだよ。だから怪我とかしないように拘束しているんだよ?」 「大丈夫、24時間拘束なんてしないよ。そんなことしたら、耐えられないでしょ?手錠外す時間は、昼頃でその時に発作が出ないように薬を飲んでもらうけど…… 24時間拘束されるよりマシでしょ?その時に色々検査させてもらうけれど……。」 そう言った学都の言葉をいまだに信じられないのであろう、アイカは積もりに積もった言葉を弾丸のように喋りだした。 愛華:「なっ……。」 「何を言っているの!?私のお父さんとお母さんがそんな事っ」 「ありえないっ!!」 「私っ、どこも悪いところなんてないっ! 第一、そんな病気だったとしてそんな得体の知らない病気なら大学病院か何かでも精密検査か何かするはずよ!」 そう言ってアイカは荒々しく声をあげた。 そのアイカの様子を見て、マナトは少し声のトーンを下げてゆっくりと喋り出す。 学都:「あのね…、さっきの話聞いてた?」 「あのさ、君の病気は珍しい病気で得体の知らない病気なんだよ??」 「少しは考えてみなよ、そんな病気をさ、大学病院なんかに行ったらモルモットのように調べられて色々な検査されて、挙げ句の果てには隔離だよっ!?」 「そして、色んな薬試されて…… まさにモルモットだね。……そんな辛い思いしても耐えられるんだ?」 愛華:「うっ……」 それを聞いたアイカは先程とは打って変わって、黙りこんでしまった。
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