だから俺は姉貴一筋だっつってんだろーがあああ!

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玄関を飛び出し、ヅラァァア!と叫ぶガキを気絶させてから店へと向かう。 そこは15分ほどチャリをぶっ飛ばして着く距離。 一週間前とは違う少し淋しい朝の繁華街は、より俺の危険信号を激しく点滅させた。 「姉貴いいいいい!!」 ………8日前に遡る。 「はあ?!姉貴またバイト辞めたの?!」 「そーよ。だってあのハゲチャビンがお前のやる気ない顔見てると俺の何かがブチッと切れそうだから辞めてくれって言うんだもん」 「かなり失礼だなそのハゲ店主。でも姉貴らしくねーな。いつもは辞めろって言われても辞めねーのに」 「それがね!退職金10万もらっちゃったの!だから大満足で辞めてきたわ!」 あのハゲ見た目は最悪だけど金はあるのよねーと容姿完璧で優しくて少し天然な俺の姉貴は言った。
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