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その翌日の夕方、俺は晩飯の材料を買いにスーパーに向かっていた。
「おいネーチャン。ちょっとイイコトしねえ?」
「ぷはっ!イイコトってアレしかねーべ!アッハンウッフンなハゲシイヨルだべ!」
「……………シネ!」
「えっ?!ごめんっ!?」
狭い路地の少し奥で男3人が1人の女の子を囲んで話している。
会話は上の通り。
無口そうな奴が意外に大きな声で爆弾発言したから思わず謝ってしまった。
そのおかげで見ていたのが3人にバレた。腐れヤベェ。
「おいニーチャン!ナーニ見てんの?」
「コイツも混ざりたいんだべ!きっとそうだべ!」
「………………テヘッ」
泣きたくなった。
「ニーチャンにはやんねーぞ?」
リーダー的な感じの男がニヤニヤしながら言ったときの顔がキモすぎたせいか気持ち悪くなってしまい、吐こうかなどうしようかなと悩んでいたところに、絡まれていた女の子がわずかに声を出した。
「……………ねーよ……!」
全員の動きが止まる。が、吐き気は治まらない。
すると女の子は涙目で顔を勢い良く上げた。
「カタカナばっかで何言ってんのか分かんねーんだよおおおお!!」
彼女はお前何者?というくらいの素早さで男4人の大事な、とても大事なところを蹴りあげた。
「うぎゃあああああ!」
俺は気を失った。
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