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それからの記憶はない。
気づいたら目の前女の人の顔でいっぱいだった。
「見てんじゃねーよ変態」
「いや目の前にいたら見ざるを得ません」
女かと思ったら女顔負けの顔立ちの整った男が俺の真ん前にいた。
その距離約10センチ。きめーよ。
そして何故七三?
「姐さん、どいてよ!あたしの獲物だよ!」
「うっせー黙ってろ糞チビが」
「おまっあたしよりもちっせーだろーがあああ!」
なぜか姐さんと呼ばれた男…よく見ればちっさいガキ?と俺を記憶喪失にさせたガキが髪の掴み合いに罵声をあびせるという何とも醜い争いを始めた。
「ああああ!あたしの美髪があああ!」
「こらー」
「どこが美髪だよっつかオメーそれヅラだろーが!」
「君たt」
「ちげーよ腐れヤロー!つかテメーこそヅラだろーがあああ!」
「あの」
「オレのどこがヅラだあああ!述べてみろよどこらへんだよココか?ココなのか?」
「ちょ」
「全体的にだよおおお!雰囲気的にその七三は明らかに造り物だよおおおお!」
「……」
ちょいちょい口出す長身のオッサンが2人を止めに入るが完全なるシカトで心を折られたらしい。
うわ、俺の隣に来た。
「うふふっ」
きめー!!
落ち込んでるかと思ったら笑ってるよコイツ!
てか誰なんだよ!!
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