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「はいっ!」
買い物を済ませた結子が車に乗り込み、生クリーム入りカフェオレをまたイタズラな笑顔で渡してくる。
呆れたように受取りながらも、大好物なのだ。
すっかり期限を直してしまう。
「もうそろそろ着くからふうちゃん起こしとくか」
兄貴の家はもうすぐそこ。
「そうだね。 ふうちゃんっ!ふうちゃんっ!」
結子が優しく声を掛けながら後ろに体をまわし、『パシパシ』と体を叩いた。
ゆっくりとまばたきを数回した後、買い物袋を見つけた颯太は
「ふうちゃん何か飲みたい...」
割とすぐ目を覚まし早速ワガママを言い出す。
「お兄さん家着いたらねぇ」
「えぇ~...パパ何か飲んでんじゃんっ」
「パパは運転してるから飲めるんですぅ」
「パパがそんな意地悪してるからふうちゃんワガママになるんだからね!」
笑顔から一転結子の厳しい一言で顔が曇ってしまった。
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