5人が本棚に入れています
本棚に追加
そのまま車を走らせ続け、ようやく兄貴のアパートが見え始めた。
俺がここに訪れるのは約4年振りだ。
サプライズの為、兄貴には何の知らせもしていない。留守ならたまったもんじゃ無いが、どうやらそれは杞憂で終わった。
ややというか、かなり汚れが目立っているが兄貴の車が駐車場に停っている。
しかし、2階の角の部屋へ視線を向けてみるが電気は付いていない。
「ちょっと...お兄さんいないんじゃないの?」
結子が残念そうに聞いてくる。
時刻は9時ちょっと前。
(寝るには早すぎるよなぁ...)
よく見てみると、カーテンに反射したほんのりした明かりが動いている。
「どうせ電気も着けずにテレビがゲームでもやってんだろ」
颯太を抱っこして、段差が狭くて急な階段を登っていく。
最初のコメントを投稿しよう!