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『これ、俺のケータイ。良かったら、電話してよ』 渡されたのは、手書きの名刺 『俺、この駅だから。チャオ~』 渡すだけ渡して、颯爽と電車を降りた 残された俺は、汚い字で書かれた名刺を眺めるしかなかった 友達なんて、中丸やよく連む先輩や後輩の数人しかいなくて 自分から、友達なんて作るなんて過去に全くなくて しかも、初めて会ったヤツに友達って言われても 戸惑いのが強いのは、当たり前な事で 俺は、自分の降りる駅がとうに過ぎてしまった事すら気付けなかったんだ
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