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「待ってよ稀乃。いくらなんでも展開が早過ぎるよ」
こんなんじゃ物語が安っぽく見えるし、深みが無くなっちゃう。
って、小説じゃあるまいし。
「デンコちゃん、鰹節取ってくれ頼む」
隣に目を落としてみれば、いつの間にか優作はお好み焼きをほくほく言いながら食べていました。
「お前はまだ食ってたんかい!! ……はぁ、なんか興ざめした。今日はもういい」
稀乃はため息をつくなり、髪からシャンプーの香りを漂わせながらそそくさと先に退散して行った。
「助かったよ優作。稀乃はああなると息つぎしないで200メートル泳ぎ切る勢いになるから怖いなぁ」
経験者は語るのです。
「んなこといいからかつぶしよこせ」
この人は本当に食になるとうるさいな。鰹節ないと食べられないの?
「あっと、ごめんごめん」
思想の自由は使っておかなきゃ損するだけ。
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