6184人が本棚に入れています
本棚に追加
もしもこの世界に神様がいるのだとしたら、そいつは真正の《鬼畜》だと思う。
こうして俺達を掻き回して、腹を抱えて笑っているに違いない。
そんな事を考えながら少し眉を顰めると、目の前の彼女を見つめた。
彼女は太陽の光で煌めく湖の水面を眺めながら、ゆっくりと歩き続けている。
次第に近くなる彼女の姿に心臓が鼓動を速め、しかしそれを無視して足を前へと運び続けた。
すると彼女の左手の《何か》が、太陽の光を反射させキラリと光る。
その正体を……俺は知っていた。
最初のコメントを投稿しよう!