0 愛の行方(順平)

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そんな事を考えながら自嘲気味に笑うと、今となってはあまりにも遠い、狂おしい愛の記憶が映し出される。 それはまるで映画の様に、鮮やかな色を失わないまま、繰り返し、繰り返し、俺の頭の中を廻り続けた。 ……これで終わるのなら、それでも構わない。 せめて最後は……貴女の手で終わらせてほしい。 そんな事を考えながら小さく息を吐くと、静かに瞳を閉じる。 《貴女は……振り向くだろうか》 そう心の中で呟くと、グッと強く拳を握り締めたまま……そっと後ろを振り返った。
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