25人が本棚に入れています
本棚に追加
聞き分けの無い子供のように泣いている私に、貴方はロザリオを渡す。
貴方の御守り。
貴方の大事な大事なロザリオ。
『俺が死ぬときにでもやるよ。』
昔、ロザリオをねだった私に貴方が言った。
あぁ…本気なのね。
「…好きよ」
だから私を忘れないで。
『…知っている』
いつもと同じ、貴方の返事。
なぜかひどく安心した。
好き。
好きよ。
大好き。
できるなら、私と一緒に生きて。
貴方の温もり、貴方の香り…貴方のすべて…
「愛している…ずっと。」
その言葉に、嘘は無い。
-ロザリオが私の胸で、銀色に光っている…
fin...
最初のコメントを投稿しよう!