タルトの器

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『じゃあ、証拠をください。私を愛しているという証拠を。』 あぁ… なんて私は我が儘なんだろう。 いつもいつも、愛しい人を困らせてしまう。 私の少し歪んだ愛情表現。 貴女を独り占めしたくなる。 そしてまた、貴女を困らせる… こんな私を 貴女は少し微笑んで まるで母親のするそれと同じように私を抱きしめる。 もう何もかもお見通しなのでしょう… 幾ら私が策士でも 幾ら私が天の邪鬼でも 愛しい貴女には嘘なんて吐けない。 貴女の包容力は偉大です。 まるで 苺を受け入れるタルトのように。 fin...
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