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「人間はいつか、死ぬ。遅いか早いか…それだけだ。」
「死なんか、怖くない…」
カラカラに乾ききった唇で言葉を紡いだ。
『じゃあなぜ、そんな顔するの?』
お前の問いに、初めて自分がどれだけ情けない顔をしているかを知った。
冷静なことを言ってみるが、どうやらお前にはこの嘘は通用しない。
-本当は、死にたくなんかない。
ずっとずっと、お前の傍に居たい。
くだらないことで喧嘩をしたい。
キスしたい。
抱きしめたい…。
でも駄目なんだ。
俺の劣等感が
俺の本能が
そうさせる。
俺がやるしかないんだ。
俺にしか出来ないんだ。
お前は、泣いていた。
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