第1章

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もしかして、加奈…か? 「そうだよー!びっくりした?」 びっくりもなにも……誰かと思ったよ。 「あ、ひどいなー 私はちゃんと拓のこと覚えてたのに」 6年も経てば分かんなくなるのは当たり前だろ 「そういう拓は変わってないけどね」 そうか? 「うん! あ、ちょっともう出かけなきゃいけないからまた今度ね!」 おう、じゃあな。 「バイバーイ」 そう早口で言うと、幼なじみは自転車に飛び乗り慌てた様子で去って行った。 相変わらず元気なやつだな。 内面は全く変わってないのかも。 そんなことをつぶやきつつ、いい加減うっとうしくなってきた暑さから逃げるために家に入った。
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