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「まいどー。」
俺はつくね3本、皮2本、ねぎま2本、もも3本を買い、そのうちの4本を口に放り込む。
…肉を噛み、飲み込んだ瞬間、俺は言葉にし難い幸福感に包まれた。
「…う、うめーっ!!」
「うわぁー、たくさん食べますねー。
まぁお姉ちゃんほどではないですけどねー。」
「綾音さんには勝てないよ、さすがに。」
…沙羅のお姉さんで検事の呉踊綾音さんは、可愛い顔に似合わずかなりの大食間である。
この前一緒にラーメン屋に行った時には、中華そば17杯をペロリとたいらげていた…。
しかも過去にアメリカのフードファイトに出場したとも言っていた。
…食の本場アメリカのフードファイトで優勝するような人に食欲で勝てる訳がない。
「……………ん?
…あひあ(あれは)…。」
…その時俺は、隣の屋台の前にいる見慣れた人物を視界に捉えた。
「あ…、噂をすれば、お姉ちゃんがヨダレを垂らしながら金魚すくいの屋台を見ていますね。」
(…何故金魚を目の前にしてヨダレを垂らしているんだ…?)
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