第3話『卑劣なる逆転』1日目・探偵

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2月16日 午後1時12分 留置所 面会室 留置所に着いた途端、綾音は急にはしゃぎだした。 「うわぁ~!ここが日本の留置所かぁ~!! アメリカとは大分違いますねぇ雷光先生~!!!」 「そうだね。 …今から面会だから静かにしててね。」 「は~い!!!!」 「………………。 (話せば話すほど声がデカくなっているのは気のせいか…?)」 …俺の名前は、雷光 一閃(らいこう いっせん)…巷では名を馳せている中堅弁護士だ。 アメリカで19歳のときに弁護士となり、今年で11年目を迎える。 今日は『ある人物』から依頼を受け、久しぶりに日本に帰ってきた。 ガチャッ …そうこう話していると、強化ガラスの壁の向こう側にある扉から警備員と1人の男性が現れた。 「あー、あの人が依頼人ですね!!!!!」 「頼むから静かにして!!」 「…………すみません。」 俺が怒ると、途端に綾音は静かになった。 …今年で25になるとか言ってたのに、中身はまだまだ中学生並みだな。      
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