第3話『卑劣なる逆転』1日目・探偵

1/143
176人が本棚に入れています
本棚に追加
/204ページ

第3話『卑劣なる逆転』1日目・探偵

「あれは、5年前のことだった…。」 雷光先生は淡々と語り始める。 「ある人からの依頼を受けて、アメリカから綾音と久しぶりに日本に帰ってきたんだ…。」 ~5年前~ 俺達は、日本の空港に降り立った。 「日本での初めての依頼ですね、雷光先生!」 綾音が何やらはしゃいでいる。 「何だかスゴい嬉しそうだね。」 「あったり前じゃないですか!! 久しぶりに雷光先生の腕前が見られるんですよ!? ここで喜ばなきゃ、私は喜ぶものがありません! ……美味しい食べ物を食べること以外は。」 (それはそれで、何か可哀想だな…。) 「さぁさぁ、留置所に、依頼人さんに会いに行きましょう。」 「そうだね。 (………待っていてください…。 …必ず俺が助け出します…。 …先生…。)」      
/204ページ

最初のコメントを投稿しよう!