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ベルトのバックルの両端から、黄緑色のリボンのような線が上下に伸びる。その線が首から下をラッピングする。
「GO!」
先輩がスマートフォンを横に倒すと機械の声が発せられ、画面の中央にZのようなマークが現れ、それと同時に先輩の体は白い光に包まれる。
それは変身完了の合図。光が消えると共に、中から現れたのは白が基調の、スマートなロボットみたいなライダーだった。
僕が知っているライダーとはタイプが違う。ライダーと言えるか分からない姿。
頭はファイズのように丸くすっきりとしていて、顔は大きく青い複眼が一つあるだけ。その上に複眼を二つに分ける緑色の線が縦に通っている。ファイズと同じ、Φを元にデザインされてるのかな?
トカゲオルフェノクが先輩の顔めがけて拳を繰り出す。先輩はそれをひらりと避けた。
首から下は、今までにない形。僕が見てきたライダーは、皆肩や肘、膝なんかの要所要所しか装甲が付いていなかったのに、先輩の場合は体全体に装甲が付いてる。
つまり、先輩のは防御に特化しているわけなのだろう、多分。
先輩はトカゲオルフェノクの後ろをとると、トカゲオルフェノクを噴水に蹴り飛ばす。それはもうおもいっきり。ばしゃん、と噴水の水が弾けて先輩にかかるぐらいだ。
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