僕の先輩が仮面ライダーだった

始まり

　教室に戻った僕達は自己紹介をしていた。
　名前の五十音順に座っているクラスメイトが、一人ずつ自己紹介をしていく。
　一番前の人から順番に、名前と好きな教科を言っていくというよくあるパターン。
　これって、結構緊張するんだよね。

　と、考えことをしていると僕の番になってるみたいなので、立ち上がって自己紹介をすることにしよう。

「名前は篠宮守、好きな教科は数学で、好きな食べ物は海老の天ぷらです！」

　一つ無駄な事も言ってしまった、なんて思ってるとクラスの皆が少し笑った。嫌な笑い方じゃなくて、親しい人にするような感じの。

　顔が真っ赤になってるような気がするよ。

　恥ずかしくてたまらなくて、下を向きながら座る。

　ああ、高校生活の初っぱなからミスを犯してしまった！　絶対皆に笑われてるよ。嫌な笑いじゃないにしても、恥ずかしい。

　なんて考えながら頭を抱えて机に突っ伏したら、斜め前の方にいる女の子と目が合った。

　初めまして。

　そう彼女が言ったような気がしたので、僕は心の中で答えることにします。

　こんにちは。