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"俺はずっとお前とサッカーやってたかったよ"
伊織が俺に言った言葉。
本音言えば俺だってそうだ。
でも俺は、そんなのきれいごとにしか聞こえなかった。
伊織は俺の気持ちがわかんないから、あんなこと言えるんだ。
今思えば嫉妬だな。
伊織が俺の知らないところで、うまくやって気に入られてるのが気に入らなかった。
俺はサッカーと伊織を忘れるために勉強に走った。
夢中でやった。
中学入学する頃は伊織とはたいした差なく、平均ぐらいだったが。
卒業間近、俺はとうとう1位を取った。
そのことが少し自信になった。
やっと伊織に勝てることができた。
その頃、俺と伊織は話しはおろか、目も合わせなかったが、俺はそのときもまだ伊織に振り回されてたんだ。
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