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「終わった。」
やっと終了。
「遊びに行こうぜ♪」
「やだ。」
明久の誘いを即決で断り、家を出る。
「散歩、行ってくる。」
「わかった。勝手について行くよ。」
これは彼なりの優しさなんだろうか?
昔からこうだ。
突き放しても「勝手について行ってるだけだよ」と言って一緒にいてくれる。
嫌なはずなのに嬉しいと思える自分がいて、なんか腹立たしい。
「へぇ~。商店街ってこんな感じなんだ~。」
食料調達のために商店街を歩く。
周りから女子のキャーキャーうるさい声が聞こえるけど、俺にとっては騒音以外、何者でもない。
「進君はモテモテだねえ。」
「アホ、お前だよ。このリア充」
俺に近寄ってくる女子は親に言われた財産目当てか、または明久に近づくためかのどちらかしかない。
全部、無視してるけど。
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