独りの少年

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ある程度見回って、安いのから順番に買って行った。 そんな時 「離してください!」 「いいじゃねえか!」 嫌がる女子を無理やり引っ張って行こうとする不良がいた。 無視するか…俺には関係ないから。 そのまま通り過ぎようとしたとき。 「おいあんちゃん!」 その不良に目をつけられた。 「ちょいと金貸せや!」 金目当てかよ。 俺はこの手の輩が大っ嫌いだ しかも片手は女子の腕を掴んでいるし、もう片手は俺の肩を掴んでいる。 明久は…何処の店にいるのかは知らんが見当たらない。 「離してください!」 女子はいまだに抵抗を続けているが力負けしてるのか不良の手が離れることはない。 とりあえず、逃げるか。 「離せクズ。」 言葉を誤ったのか不良がいきなりキレだした。 「んだとごらぁ!」 頭に血が昇ったのか腕と肩を離して殴りかかってくる。 懐が、がら空きだったからローキックを鳩尾に決めて逃げる。 「待ちやがれ!」 不良は復活して俺を追いかける。 鬼ごっこの始まりだ。
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