記憶―0―

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-白い竜side- あぁ疲れる。 一体何なのだこのチビは。 我を無視し、あげく一人で騒ぎおって その上 何者かと質問をした途端真剣そうな顔で考え込み、返答を返さん。 何より この異常な魔力と、我を恐れぬこの態度。 このチビは絶対におかしい。 (一体…何を企んでおるのだ) チビの正体を暴く為、まずは冷静になり初めから思い出す事にし、考えに耽る。 ―――回想―――――――― 《な、何事だ!?》 朝、何時もの様に洞窟でまだ眠りについていた我は、突如として現れた異常なまでの魔力で目覚めた。 そして悟った。 この魔力の持ち主と争えば、我は必ず死を迎えるであろう―と。 かつて無い程の恐怖心が我を襲ったが それでも我は、この地を治める主。 放って置く訳にはいかん。 覚悟を決め、魔力の中心へと飛び立った。
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