記憶―0―

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うむ、解からん。 我には理解不能な存在だ。 思い起こしても、こ奴が理不尽だという事しかわからん。 『質問って何だよ?今俺は忙しいんだ。下らねぇ事だったらぶっ飛ばすぞ』 つまり 話を全く聞いてなかったのだな? ここまで我を蔑ろにする傍若無人な奴は初めてだ。 我とて流石に傷つくぞ? 最後の脅しは恐ろしいが、今更聞かぬ訳にもいくまい。 《貴様は何者で、此処へは何をしに来た。返答によっては……死ぬ事になるぞ》 我がな 寧ろ、この世界の破滅やもしれんがな 『知・る・かーッ!!逆に俺が知りてぇよ!!此処は何処!?俺は誰!?貴様は何だ!?腹減った!!』 《………………は?》 こ奴は今、何と言った? 『イヤイヤ、は?じゃねぇーよ!!翼ぶち抜くぞ。何か食い物よこしやがれ!』 ………見た目と違い口が悪いのだな そして重要なのは飯なのか こ奴を警戒するのが阿呆らしくなるわ 《ハァ……わかった。そこで待って居れ》 一応、害は無さそうだと判断し、子供に背を向け食料を捕りに飛び立った。
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