第一章

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土「…そうか………」 土方の言葉を最後に皆黙り込んでいまい、部屋の中には重苦しい空気が流れた この話が本当なら、桜の様子がおかしかったことも家と言ったきり俯いてしまったことも全てつじつまが合う 近「………犯人の目星は付いているのか?」 沈黙を破り近藤が口を開く 今の日本は沢山の思想が入り混じり“日本の為”という根本的な思いは変わらないのだが、解り合うことは出来ず争いは日に日に激しさを増していた 特に京の町は志士や浪士の出入りが激しく、必然的に町の人々が斬り合いや事件に巻き込まれる確率が高くなる サ「詳しいことはまだ解っていませんが、周りの住民の話では以前から尊攘の志士を名乗る者達に金談を受けていたそうです」 土「……逆恨みって訳か…」
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