第一章

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口を挟まない所を見ると、土方や山南も賛成のようだ 近「君のことは我々新撰組が全力をもって守る。だから安心して此処に居てくれ」 桜『……ありがとうございます』 近藤の優しい笑顔に、心が暖かくなった気がした 近藤の言葉を嬉しく思う桜だったが、両親との思い出が沢山残っている家を離れる事に抵抗を感じる。それでも家はとても住める状態ではない 呉服屋も自分を含め両親がどれだけ大切にしていたかわかっている わかっているからこそ、お店を守ることの出来ない自分を情けなく思ってしまう 近「これからのことはゆっくり考えて行こう。まだ若いんだ、焦ることはない」 思い詰めた顔の桜に近藤はそっと言葉をかけた 近「全てを一人で抱え込む必要はないんだ。今は無理でも、これからは周りを………我々を頼ってくれ」
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