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近「ご両親の葬儀についても協力させて貰うよ」
桜『…どうして………』
近「……どうしたんだ?」
消え入りそうな桜の声を近藤達は聞き取ることができなかった
桜『……どうしてそこまでしてくれるんですか?あの、不思議なんです。事件に巻き込まれたとはいえ、ついさっき会ったばかりなのに……』
近「どうして、か……」
桜の問いに近藤は曖昧に微笑む
近「……私にも娘がいるんだ。夢を捨てきれず江戸に家族を置いてここまで来たが、今回の事件で君に妻と娘を、ご両親には自分を重ねていた」
桜『…………』
近「新撰組は常に死と隣り合わせの状態にいる。もちろん上洛したことに後悔はない。だが、ふと思う時があるんだ……」
遠くを見つめる近藤の目には悲しみの色が浮かんでいる
近「文に書き記してある娘はどんどん成長していくのに、私の記憶は家を出たあの日のまま……」
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