ぬくもり

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「知里、寒いって言われたのに半袖?」 …話聞いてなかった(笑) 「すみませんでしたね。」 ゆきに許可をいただき、ずっとくっついていた。滝は大きくて落ちたら死ぬ。 自殺の名所であるとこだった。 「ねぇ、飛び降りて。」 「は?お前が落ちれば?」 ゆきとはこんな会話しても喧嘩にはならない。何だかんだで優しい。 「記念写真撮ります。」 何かよう撮りたがるなぁ。記念写真。 「知里、ハルの隣に行ってこい。」 「やだし。」 無理に決まってんじゃん。 ありがたいがあたしにはそんな気力は1もなかった。 「はるさたち、戻ろうよ。」 「うん。寒い…。」 やっと地獄から解放された。 そしてビッグエレベーターではるさやゆき、心優と離れてしまった。 あたしから離れたのだが!! 壁の方がいい。 「寒かったでしょう?」 「…うん。」 また、ハルの隣だ。 あたしが答えたらあたしとハルの距離は近づいた。 「暖かい?」 「うん、ありがとう。」 私は、ハルのぬくもりを感じた。 もしかして、私の気持ち、届いた?
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