心配性だった彼女

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「…ごめん、智恵。」 そう僕は小さく呟く。 すると、智恵は目を一気に見開いてから悔しそうに下唇を噛んで、下を向いた。 「引き受けるよ。 僕が中学時代にやっていたトレーニング法を遠山さんに教える。 トレーニングを一緒に、やる。」 「!」 「明っ!!」 二人はとても喜んでいた。 しかし、僕と智恵は苦虫を噛み潰したようなそんな顔で。 詳しい段取りは明日の放課後決める、ということでとりあえず二人を帰した。 今日決めても良かったのだが。 これ以上二人を家に上げていると智恵が家具を二人に向けてふっ飛ばしそうなので「腹痛」という仮病を使って、二人には帰ってもらったのだった。
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