1701人が本棚に入れています
本棚に追加
僕は走ることはあまり好きじゃない。
走った後は、体調が悪くなることが多いからだ。
智恵についてきた僕も自分の体調不良と戦いながらも、結構なペースで走っていたのだとここで気がつきペースを徐々に落として足を動かす方ではなく、会話の方に意識を集中させていた。
「大体智恵は体力がどうこうとか言うけど、注意力はかけてるじゃん。
もっと周りを見て行動しなよ。
…そのうち事故るから、絶対。」
「はぁ!?
んなわけないでしょ!?
あんたこそ、ぼーーーーーっと生きてるけどさ、そのうち軽トラにでも引かれて死ぬんじゃないの!?」
「そこまでぼーっとしてないからね?」
「はんっ、どうだか?
この前デートしたときだって、綺麗な女の人をじーっと見つめてて電柱にぶつかりそうになってたじゃな~い」
その智恵の発言に僕は顔を真っ赤にして反論をしようと、していたのをはっきりと覚えている。
最初のコメントを投稿しよう!