1701人が本棚に入れています
本棚に追加
そういった僕の心を汲み取ったのか、智恵はふーと大きくため息をついた。
彼女のため息は多分、諦めと軽蔑と失望と、そして。
『そこまでアンタが言うなら、アンタの意志が砕けないように協力する。
一度言った事、守り抜きなさいよ?
…コロコロ意見を変えるなんて最低男のすることなんだから。』
一緒にやり遂げる、という意思表示だった。
『意見を変えても私がもう一回正してみせる。
最低男で救いようのないバカだとしても、私はアンタが好きなことには変わりないんだから。』
悪戯っ子のような笑顔で笑い、ブイサインを作る彼女。
例え、病院で何を言われてもめげてはいけない。
彼女の想いを無駄にしては、いけない。
最初のコメントを投稿しよう!