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―――。
「バンドが…やりたい…。」
とある平日の午後、窓の外では運動部が部活動をしている掛け声が小さく響く教室の中で、彼女は私の方を向きながらそう呟いた…。
「…それって?要するに軽音楽ってこと?」
おそらくそうなのであろうが、確認のために私は彼女に問いかける。
「あぁ…ロックがやりたいんだ…。」
彼女は真剣な眼差しをしながら、再び私の方をむきながら答える。
「………うちの高校、軽音楽部ないけどね。」
「なっ!?」
これが私たちにとっての始まり。
16歳の、とある春の日のことであった…。
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