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「………聞いてねぇよ…。」
「………。」
先ほどの真剣な眼差しをしていた状態から打って変わって、まるで真っ白に燃え尽きたボクサーのごとく落胆していた。
この感情表現豊かな少女の名は「神林明」。
特徴的なアホ毛と、パッと見、とても高校生とは思えないぐらい幼い体型をしてはいるが、これでも私と同じ高校一年生である。
ちなみに申し遅れたが、私は「室杉琴音」。
一応、この子の友達である…。
琴音「…とりあえずさ、機嫌直しなよ?」
明「うるさい!誰のせいでこんなに落ち込んでると思ってるんだ!」
少なくとも私のせいではないと思う…。
明「せっかく人がこれから何かやろうと意気込んでる時にさ、なんでその心をへし折るようなことを言うかな!?君は!?」
どうやら、こいつの中では私が軽音楽部を廃部させたかのような擦り込みが起きているらしい…。
明「もう知らないよ!琴音なんか!こうなったら絶交だ!絶交!」
琴音「明、私以外に友達いないじゃん…。」
明「………。」
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