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夏休みが終わり、私は、結城さんを避けていた。
だってそうしなきゃ、言ってしまいそうだから。
そんなある日。
葉山さんが私に話しかけてきた。
「ねぇ、広瀬さん。結城がキミの事どう想っているか知っているよね?」
知らないわけない。
結城さんが私を好きってわかってる。
「俺は結城みたいにお人好しでも優しくないから、どうなっても知らないよ?」
どんなに脅されても、これだけは話せない。
皆のためだから……。
「はぁ、仕方ないな。質問変えるよ。結城の事好き?嫌い?好きじゃないならきっぱり振ってやってくれないかな?」
「えっ……」
「だって可哀想だろう?」
「で、できません!!」
「何で?」
「だって……」
私も結城さんが好きなのに、振るなんて、できないよ。
「結城さんに言わないでくれますか?」
「えっ?」
「どうして、結城さんを避けてるか話たら結城さんに話さないでけれますか?」
私がそう言うと、葉山さんは少し困った顔してた。
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