121人が本棚に入れています
本棚に追加
/196ページ
私が桜蘭に入ってからしばらくして、桜蘭の総長にって沙羅ちゃんが言い出してきていた。
「えっ?私が総長に?」
「そう」
「で、でも!みんな賛成はしないよ……」
「これは、みんな賛成というか他のメンバーから言われたんだよ!!悠奈を総長にって」
「――…じゃあ、引き受けるよ!!」
こうして、私は総長になった。
私が総長になったのは中学生になる少し前だった。
私が総長になって、しばらくたった頃、私を訪ねて来る人がいた。
「キミが広瀬悠奈ちゃん?」
「……あなたは?」
「俺は龍星の総長してる、結城春斗だよ!君、可愛いねぇー」
「えっ?」
――ドタドタ――…
「こらぁー!!結城!私に断りなく悠奈を口説くな!!」
「こら!沙羅、そんな事言わないの」
「うげっ勇!!」
「あっ葉山さん、こんばん!!」
「やぁ、広瀬さん。今晩は!こいつは、うちの"一応"総長してる結城春斗な!まぁ、ちょっとお馬鹿だけど許してやってよ!」
「そうでしたか!はじめまして!私、広瀬悠奈です。桜蘭の総長してます!」
そう言って、私は頭を下げる。
「……。結城、お前彼女に負けてるぞ?」
「えっ?」
「だーかーらー!広瀬さんにリーダーとしてだよっ!」
「な、酷っ!!」
「本当の事だよ!!」
それから少し私たちは話をした。
*****************
「じゃあ、俺たち帰るよ!あ、"悠奈ちゃん"?君の処女俺にくれない?」
「!?」
「いいじゃない!!俺に抱かれたがる女は沢山いるんだからさー」
そんなことを言う結城さんを、私は殴った。
「っつう……」
「結城!いい加減にしろ!悠奈をあんたみたいな奴にやるわけないだろう!!」
「ほら!!ぼけっ行くぞ」
これが私と結城さんの出会いだった。
最初のコメントを投稿しよう!