第3話~結城と悠奈Ⅰ~

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私が桜蘭に入ってからしばらくして、桜蘭の総長にって沙羅ちゃんが言い出してきていた。 「えっ?私が総長に?」 「そう」 「で、でも!みんな賛成はしないよ……」 「これは、みんな賛成というか他のメンバーから言われたんだよ!!悠奈を総長にって」 「――…じゃあ、引き受けるよ!!」 こうして、私は総長になった。 私が総長になったのは中学生になる少し前だった。 私が総長になって、しばらくたった頃、私を訪ねて来る人がいた。 「キミが広瀬悠奈ちゃん?」 「……あなたは?」 「俺は龍星の総長してる、結城春斗だよ!君、可愛いねぇー」 「えっ?」 ――ドタドタ――… 「こらぁー!!結城!私に断りなく悠奈を口説くな!!」 「こら!沙羅、そんな事言わないの」 「うげっ勇!!」 「あっ葉山さん、こんばん!!」 「やぁ、広瀬さん。今晩は!こいつは、うちの"一応"総長してる結城春斗な!まぁ、ちょっとお馬鹿だけど許してやってよ!」 「そうでしたか!はじめまして!私、広瀬悠奈です。桜蘭の総長してます!」 そう言って、私は頭を下げる。 「……。結城、お前彼女に負けてるぞ?」 「えっ?」 「だーかーらー!広瀬さんにリーダーとしてだよっ!」 「な、酷っ!!」 「本当の事だよ!!」 それから少し私たちは話をした。 ***************** 「じゃあ、俺たち帰るよ!あ、"悠奈ちゃん"?君の処女俺にくれない?」 「!?」 「いいじゃない!!俺に抱かれたがる女は沢山いるんだからさー」 そんなことを言う結城さんを、私は殴った。 「っつう……」 「結城!いい加減にしろ!悠奈をあんたみたいな奴にやるわけないだろう!!」 「ほら!!ぼけっ行くぞ」 これが私と結城さんの出会いだった。
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