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「結城?広瀬さんって、総長てのを秘密にしてるんじゃないか?だから、あんな見え見えな嘘ついて去って行ったんだろう」
私が後ろから声をかけてくる。
「えっ勇の言う通りなんだ?」
「そっ。おっあれは……おーい!あすか~」
「あっ悠奈ちゃんの友人の沙羅さん」
「久しぶり!」
「悠奈ちゃん、知りませんか?」
「さっき、みっちゃんって子と帰ってたぞ?」
「確か、葉山さんでしたよね?こんにちは。そちらは?」
あすかは結城を怪しんでいた。
「こいつは、結城」
「結城!?悠奈ちゃんをたぶらかしたチャラい人?」
「チャラいって誰から、あー言わなくていい。誰から聞いたかわかるから」
「悠奈ちゃんが誰を好きになろうといいんですよ!例え相手がヤンキーとか、でも。ただ、悠奈ちゃんを泣かせたり傷つけたりしたら、僕は許さないから!!」
「あすか?何してんの?」
あたしたちがあすかと話していると悠奈が戻ってきたらしく声をかける。
「葉山さんたちと話してるんだよ!悠奈ちゃんは?」
「財布忘れたから……」
「はい。もう、悠奈ちゃんてば財布忘れるなんて間抜けだよー」
「ごめんごめん」
そしてあたしは悠奈と別れて家にかえった。
その日の夜――…
「ねぇ、悠奈ちゃん?」
「はい?」
「悠奈ちゃんの友達は知らないのかい?悠奈ちゃんが総長してるって」
「みっちゃんは知らないけどあすかは知ってますよ?」
「所でさっきから何してるの?」
「防犯グッズを兄から貰ったんで……」
「防犯グッズ?何でそんな物騒なものを」
「3馬鹿対策です!!今日、結城さんたちと会う前、彼らが私の前に現れたんですよー」
「死なない程度にね?」
「はーい!わかりました」
そんな話しを悠奈は結城としていた。
それから悠奈は防犯グッズを持ち歩いていた。
悠奈のお兄さんも物騒なもん渡すなよ。
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