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「悠奈……」
「優里、ごめん……」
2年前のことを話し終えた私は気が付けば涙が流れていた。
「まだ、生徒会長の事好きなんだね……」
「うん。好き、だよ!でも」
「ねっ私に協力させてよ!」
「はっ?何するの?」
「秘密ー」
そう優里は言った。
一体何するつもりなんだろう?
そして学園祭が終わりがしばらくすると期末テストがやってくる。
「う゛ーんっっ」
「悠奈、本当に数学苦手だよね?」
「今まではあすかや沙羅ちゃんが教えてくれてたからねー」
「あすか?」
「うん。A組にいるじゃない?如月あすかって」
「如月君って悠奈の知り合い?」
「幼なじみだよ」
「悠奈が……その……」
私は優里に勉強教わっていた。
だって私数学苦手だもん。
そして優里が聞きたいことに気づいた私は言った。
「あすか、知っているよ?でも何も言わないよ」
あすかは私が結城さんと付き合ってたのも知ってる。
でも何も言わない。
とそこへ、噂のあすかが入ってきた。
「悠奈ちゃん?」
「あすか!あっ、優里!これが如月あすか」
「悠奈ちゃんの友達?」
「そうだよ、はじめまして!私は星野優里。よろしくね如月君」
「あすかでいいよ!みんな俺をあすかって呼ぶし」
「わかった。ね、あすか君はさ、悠奈と生徒会長のことどう思う?」
「どうって、そうだね。悠奈ちゃんへの気持ちに偽りはないね。いい人ぽいし」
「悠奈の彼氏が生徒会長じゃ役不足?」
「ううん。悠奈ちゃんには結城さんのような人がいいんだよ。悔しいけど」
「あすか、生徒会は?」
「テスト前だから休み」
「私たちも帰るけど、あすかは?」
「俺も帰る!待ってて!荷物取ってくるから」
「うん」
あすかが荷物を取りに行ったあと優里が訪ねてきた。
「ね、あすか君って悠奈が好きなんじゃないの?」
優里てば、なんて鋭いの……。
そう優里の言うとおり、あすかは私が好きみたいなんだ。
「うん。そうだよ!結城さんの元からいなくなってからあすかに告白されたけど」
「断ったんだ?仕方ないよね!」
そして、私達は雑談しながら帰って行った。
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