第7話~結城と悠奈final~

2/15
前へ
/196ページ
次へ
「悠奈……」 「優里、ごめん……」 2年前のことを話し終えた私は気が付けば涙が流れていた。 「まだ、生徒会長の事好きなんだね……」 「うん。好き、だよ!でも」 「ねっ私に協力させてよ!」 「はっ?何するの?」 「秘密ー」 そう優里は言った。 一体何するつもりなんだろう? そして学園祭が終わりがしばらくすると期末テストがやってくる。 「う゛ーんっっ」 「悠奈、本当に数学苦手だよね?」 「今まではあすかや沙羅ちゃんが教えてくれてたからねー」 「あすか?」 「うん。A組にいるじゃない?如月あすかって」 「如月君って悠奈の知り合い?」 「幼なじみだよ」 「悠奈が……その……」 私は優里に勉強教わっていた。 だって私数学苦手だもん。 そして優里が聞きたいことに気づいた私は言った。 「あすか、知っているよ?でも何も言わないよ」 あすかは私が結城さんと付き合ってたのも知ってる。 でも何も言わない。 とそこへ、噂のあすかが入ってきた。 「悠奈ちゃん?」 「あすか!あっ、優里!これが如月あすか」 「悠奈ちゃんの友達?」 「そうだよ、はじめまして!私は星野優里。よろしくね如月君」 「あすかでいいよ!みんな俺をあすかって呼ぶし」 「わかった。ね、あすか君はさ、悠奈と生徒会長のことどう思う?」 「どうって、そうだね。悠奈ちゃんへの気持ちに偽りはないね。いい人ぽいし」 「悠奈の彼氏が生徒会長じゃ役不足?」 「ううん。悠奈ちゃんには結城さんのような人がいいんだよ。悔しいけど」 「あすか、生徒会は?」 「テスト前だから休み」 「私たちも帰るけど、あすかは?」 「俺も帰る!待ってて!荷物取ってくるから」 「うん」 あすかが荷物を取りに行ったあと優里が訪ねてきた。 「ね、あすか君って悠奈が好きなんじゃないの?」 優里てば、なんて鋭いの……。 そう優里の言うとおり、あすかは私が好きみたいなんだ。 「うん。そうだよ!結城さんの元からいなくなってからあすかに告白されたけど」 「断ったんだ?仕方ないよね!」 そして、私達は雑談しながら帰って行った。
/196ページ

最初のコメントを投稿しよう!

121人が本棚に入れています
本棚に追加