袋の鼠~フクロのネズミ~
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「あたしの手にかかればチョロいもんね」 ほくそ笑む産業スパイ。が、一瞬で凍り付く表情。 「な?!」 盗もうとしたディスクが入っている筈の抽斗には『お疲れ様』の書き置きが一枚。 産業スパイの後頭部に冷たい感触。突き付けられた銃口。 「要領は良かったけど、頭一個分足らなかったわね」 透き通っているが冷ややかな美声。 お手上げとばかりに、微動だにしない産業スパイ。
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