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その日の放課後、部活見学が始まるということで、俺はサッカー部を見学しようと思っていた。
俺は小中とサッカーをやっていたし、少年サッカーチームにも入っていたから、サッカーには自信がある。
俺はサッカー部に向かって歩き出し、途中で図書室を見つけた。
俺は運悪く数学の課題が出されていることを思いだしてしまった。
拓海「参考書でも借りるか…」
俺は図書室に入った。
何気なく見渡しながら、参考書の棚を探している時、文学小説の棚で本を読んでいる女生徒を見つけた。
俺はその場から動けなかった。
そこは紛れもなく図書室なのに、まるで彼女の周りだけ、異世界のような…不思議な感じがした。
ふと、彼女が俺を見た。
里穂「あ…貸し出し利用者の方ですか?」
拓海「えっ、あっ、はい!」
俺は咄嗟に答えた。
元々参考書を借りようと思っていたのだから、嘘じゃない。
里穂「今すぐカード作りますね。クラスと名前を教えて下さい」
拓海「あ、1年B組の磯崎拓海です。えっと…」
里穂「2年A組、牧瀬里穂です」
それが、俺と先輩の初めての出会いだった。
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