真夜中の電話

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「………ん~?」  携帯から激しく聞こえる着信音に、俺は目を閉じたまま手を右往左往させる。 「……ふぁい」  寝ぼけた俺の声に、電話の主は呆れたようだった。 「お前こんな早く寝てたのかよ!? 卒業当日だぜ!?」  彼はどうやら酔っ払いみたいだ。 「未成年の飲酒は法律で禁止されてます~。ついでにもう4時じゃんか」  人が気持ち良く寝てたっていうのに。 「マジ? もうそんな時間かよ~っ」  ……酔っ払いの話しって、要領を得ないから疲れる。
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