5501人が本棚に入れています
本棚に追加
/336ページ
風呂は結構好きだ。
お湯に当たりながらぼーっと過ごすこの時間に、一体どれだけ癒されてるのだろうか。
一通り身体を洗い終え、湯舟につかる。
湯舟のすぐ横にある出窓から、小さな鏡を取って覗き込む。
「あ、ヒゲ生えてるし」
顎の辺りに二本程顔を出している。
「――いてっ」
俺はヒゲは抜く。どうせ伸びないし、生えそろわない。
いつも二本か三本ちょこちょこ生えてくるだけ。
「あーぁ…クマできちゃってるしぃ」
何だかやけに老けて見えるな。
「お前帰れ」
嫌になって、鏡に命令しながら元の位置に戻す。
そろそろあがらなきゃな。
最初のコメントを投稿しよう!