水商売②

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 風呂は結構好きだ。  お湯に当たりながらぼーっと過ごすこの時間に、一体どれだけ癒されてるのだろうか。  一通り身体を洗い終え、湯舟につかる。  湯舟のすぐ横にある出窓から、小さな鏡を取って覗き込む。 「あ、ヒゲ生えてるし」  顎の辺りに二本程顔を出している。 「――いてっ」  俺はヒゲは抜く。どうせ伸びないし、生えそろわない。  いつも二本か三本ちょこちょこ生えてくるだけ。 「あーぁ…クマできちゃってるしぃ」  何だかやけに老けて見えるな。 「お前帰れ」  嫌になって、鏡に命令しながら元の位置に戻す。  そろそろあがらなきゃな。
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