水商売②

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「…まぁ、あいつの耳には入れておきますけど」  理由も聞かないで辞めろ、なんて言われても、聞かないと思うけどな。 「そうして頂戴」 「……サォリさんてさぁ」 「――なぁに?」  サォリがバックミラー越しに俺を見たのが、気配でわかる。  俺はわざと目を合わせないように前を見る。 「あんまり心配ばっかしてると老けるよ?」
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