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「関係ないな!悪いが帰って貰うぞ」
言葉と共に俺は受話器を電話機に叩き付けた。
……
くそ!
気まずい空気が流れてやがるぜ。
「と言う…」
「やっぱりロイさんですね?黒く逆立った短髪が相変わらずですね」
女の方が近づいて来てはしゃぎ始めた。
「私、ずっとお会いしたくて…頑張ってガーディアンになるように勉強もしました。やっとお会い出来てエミリーは感動であります」
「お、おう…」
こういうタイプは苦手だ……
男の方は困ったような顔をし始めてるし。
仲間か……
人は手に入れれば失う、仲間なんて必要ない。
「悪いが…」
[ドゥルルル…〕
なんだよこんな時に。
「はい。ロイ=クルカッスです」
「こちらガーディアン本部です。ロイ地区長、大変です。アッカリのメーカー族の村が今襲撃を受けてると連絡が入りました」
アッカリだと?
椅子から慌てて立ち上がった俺は後ろの窓を開けた。
山の麓にあるアッカリ村から煙が上がってるのが見えた。
「くそ!油断した」
受話器を置き、銃のショルダーを腰に付けて、バイクの鍵を握り締めた。
「我々に何か手助け出来る事は有りますか?」
なんだ?さっきとは目つきが違うぞ。
「いや、悪いがお前らは此処から一歩も出るな」
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