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何かを言いかけた二人を後目に俺はバイクに跨り、木々の間を拭って村に急いだ。
俺の小屋から村までは10分は掛からない。
どうか間に合ってくれ……
悪道に揺られ着いた村、所々で火が上がり、点々並ぶ死体。
くそ!
「ぐああ!わ、わしを離しやがれ外道」
ハンク?
この声は間違いない…
声の元へ、村の中央の道を俺は駆ける。
「離せ!」
正面の家の前を左に曲がった所で事は起きていた。
老体のハンクを軽々と持ち上げるスキンヘッドで筋肉質の男と銃を持った兵士が5人。
「ハンク!」
叫んだ俺に奴らの視線が向けられた。
するとハンクを持ち上げてる男がハンクの胸に手を当ててコアを抜き取り、もがいたハンクがぴったりと動かなくなった所、男は笑いながら俺の方へとハンクを投げてきた。
「おう…ロイ…殿…」
「ハンク!ハンク!!しっかりしろ」
弱々しくなっていくハンクを抱きかかえながら俺は叫んだ。
「にげ…て…く……」
「ハンク!ハンク!!」
揺らした彼らは一点を見つめたまま息絶えてしまった。
コアを抜かれたメーカー族は死ぬしかない…
分かっていた事だけど…
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