あきお(点数の悪いテスト)

4/5
前へ
/25ページ
次へ
……… ヤギ…まさかね…。 ぼくはそれをもう一度見つめ直した。 この姿からして、今さら古典的なことは言わないだろうと思い直し、聞いてみた。 「……ねぇ、ヤギが出てきたけど、なん…」 『白ヤギさんだ!! さぁテストを食わせてやれ!!』 言っちまったー!? こいつアホなのか!? ヤギが本当は紙食えないって知らないのか!?こんな頭よさげな出で立ちしやがって!?。 『さぁ、間違えたとこ食べてもらえ。 あ、指噛まれないようにな、意外とアゴ強いから。』 …余計なとこで気遣ってくれるのか。 どうせ食わないだろうと、ぼくは間違えたところをつまんでヤギに向けてみた。 【ベリ…ムシャムシャ】 食うのかー!!? …ヤケになって全部の×をヤギに食べてもらった。 そして広げると…、 当然のことながら、まるで千切り絵の材料にされたかのような無惨な姿になっていた…。 「…あの、これ……」 ぼくがわかりきった結果を見せると、 『おぉっといかん!』 と慌ててテストを取り上げた。 気づくの遅いし、…そのテストつまんでるのは手なのか?。 『テストの点数を隠し忘れとった!!』 【そこかーい!!?】
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加