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『ゴミ捨てられて、困ってるんだろう』
「…はい。」
もし顔があったなら、それはきっとへの字眉毛で、「困ったねぇ」という顔をしていただろう。
そんな声を出しながら、無表情以前に顔のないそれに対して、私は敬語で返した。
「あの…、どちらさまですか?」
するとそれはサラリと返してきた。
『ロケットマンじゃ。
困った人を助けるんじゃ。』
【じゃ、って何よ。年寄りかっ。
むしろお年寄りだって本当は「じゃ」なんていわないしっ】
私がそれの足元をみながらそんなことを考えていると、目の前に何かのチューブが差し出された。
………瞬間接着剤だ。
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