十月

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朝。 今日は休日。 なんとなく目を覚まして、ベッドでゴロゴロしていると、部屋の向こうから足音が聴こえてきた。 ん? 若斗もう起きたのかな。 それとも凪君? 「あ、凪君、おはよー!」 部屋を出てリビングに行くと、ベランダの大きな窓の前に立っている凪君がいた。 「お、おはよう…」 少し驚いたように振り向いた凪君は、若斗の部屋着を着ていた。 ブカブカで可愛い! 「若斗はまだ起きてないの?」 「あ、うん。 俺が何となく目が覚めちゃって、部屋出ただけだから…」 「そっか。 じゃあ、あとで起こしてあげて。 若斗、朝弱くて自分じゃなかなか起きないから。」 「ん、分かった。」 薄く笑った凪君を見て、ふと思いついた。 「ねえねえ、二人で朝ご飯作ろう? 凪君、料理すごく上手って聞いたから。 あきに料理教えて!」 「え、えと… 上手いかは分からないけど… うん、良いよ。 せっかくだから豪華な朝ご飯にしようか。」 「うん! 若斗をビックリさせよう!」 その後は凪君がテキパキと料理を始めて、あきはそれを手伝って、おしゃべりしながら楽しく作った。 完成した料理をテーブルに並べ終わると、凪君は若斗の部屋に行った。 「わーっ! やめろ舞瀬っ、抱きつくなっ! 起きろ、馬鹿!」 突然に響いた叫び声に、思わず大笑いしてしまった。 朝ご飯、食べ終わったら、どこかに出掛けようかな!
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